BIOSに手を加えることができるようになれば、起動の高速化や、BIOSレベルであんなことや、こんなことができるわけです。あと、BLDKはEFIベースで、デバッガも用意されてるようですので、EFIのドライバやアプリを実機でデバッグする環境としても、役立ちそうです。
さししあたって、IntelのBLDKのサイトから開発キットやドキュメントをゲットします。
http://edc.intel.com/Software/Intel-Boot-Loader-Development-Kit/#download
主要なものとしては、
- 「Intel® BLDK Development Application (Windows*) Version 2.0.1」 BIOSの設定やイメージのビルドとエディタを備える簡易IDE的なものですな。
- 「Intel BLDK Core for Crown Bay (UEFI Standard Based)-Gold Release」 Crown Bay向けソース一式
- 「Getting Started Guide: Intel® Boot Loader Development Kit (Intel® BLDK) Version 2.0—UEFI Standard Based」 事始め用ドキュメント
- 「User Guide: Intel® Boot Loader Development Kit (Intel® BLDK) Version 2.0—UEFI Standard Based」 ちょっと詳しめドキュメント
という感じですね。
まずは、Getting Started Guideを読みながら、そのとおりにやってみます。とりあえず、必要なソフトウェアとして、以下のものが前もってインストールされている必要があるようです。
- Microsoft* Windows Driver Development Kit version 3790.1830 (http://download.microsoft.com/download/9/0/f/90f019ac-8243-48d3-91cf-81fc4093ecfd/1830_usa_ddk.iso)
- Microsoft* Visual Studio 2008
- ACPI Component Architecture tools for Windows (includes the iASL compiler)(http://www.acpica.org/downloads/Version_20070508.php)
Visual Studio以外は無償で手に入りますが、Visual StudioはExpress Editionでもいけるかもしれないですね。現在、私の環境ではすでに、Visual Studio 2008 Professionalの評価版(3ヶ月使える!)がインストール済みですので今回はこれで行きます。(ちなみに、開発マシンのWindows7も評価版です。貧乏なのです。誰かいい仕事紹介してください。)それぞれ、ダウンロードしてインストールします。
で、WinDDKのインストール先は「c:\winddk\3790.1830」がいいそうです。これはデフォルトでここにインストールされます。iASLは「c:\ASL」がいいそうです。解凍したらここに置きます。
続いて、ソース一式を解凍します。現時点ではCB-EDKII-Gold-2.3.6.3.exeというやつで、自己解凍形式です。ドキュメントによると、なんだか8文字以下のディレクトリ名がお勧めで、例として、「c:\bldk.」にすれば的なことが書いてあるので、そうします。
したらば、BLDK Development Applicationをインストールします。通常のWindowsインストーラになっていて、特に迷うことはありませんでした。
これで、インストールするものは全てかな。デバッガ使うには、別途いろいろ必要そうですが、それはまた今度にします。
で、おもむろにBLDK Development Applicationを起動します。すると以下のようなやつが、でてきます。
んー。わくわく感いっぱいです。そして、まず、新規プロジェクトを作成すべし。Project > New Projectでウィザード的な画面になります。で、Getting Startedを参考にProject nameをとりあえず、「bldk」(好きな名前でよさげ)。Project file directoryを「C:\bldk」、Workspace directoryを「C:\bldk\CrownBayPlatformPkg」、Image configuration fileを「C:\bldk\CrownBayPlatformPkg\Fv\tc.bsf」としました。
して、Start Configurationをクリックで、次にSource Debugを有効にするか無効にするかの画面になるので、今回はDisableで。Create Projectをクリック。すると、いろんなパラメータを弄れる画面がでてきます。GPIOとかの設定もこのGUIで設定できるようです。
とりあえず、設定を練るのは後回しにして、まずはビルドしてみます。メニューのBuild > Buildでゴリゴリビルドが始まると思いきや、ここに罠がありました。エラーというか、ビルド始まらず。Getting Startedをよく読むと、Visual Studioの環境変数のパスを設定しとけ的な記述があるので、環境変数に「C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 9.0\VC\bin」を追加。
Windowsをログインしなおして、再び、Buildしてみたところ、今度はうまくいきました。後から気づいたのですが、File > PreferencesのBuild Toolsのタブでビルドコマンドを指定できるので、nmakeをフルパス指定すれば環境変数の追加はいらなかったかもしれません(未確認)。
ビルドしたバイナリイメージは「C:\bldk\Build\CrownBayPlatform\RELEASE_VS2008\FV」のCROWNBAY.fdというやつのようです。(デバッグビルドだと「DEBUG_VS2008\FV」になる。)これを既存のBIOSと入れ替えて起動すれば、BLDKのBIOSで起動するはずです。が、問題はどうやってそれをやるかです。次は基板側を弄ります。
その3につづく。
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